タイヤの空気圧低下の理由は?
タイヤの空気圧が低下する原因は、『ゴムは空気を通す』ためです。
タイヤには人間の目には見えない『小さな穴』が沢山あいています。
空気はタイヤに空いた小さな穴を通り抜けることができ空気圧が低下します。
ゴム以外の空気圧低下の原因は?
- 新品タイヤの成長
- タイヤバルブの破損
- タイヤとホイールの密着が悪い
- 季節(夏や冬)
1. 新品タイヤはタイヤが成長する
『タイヤが成長する』とは新品タイヤをホイールに装着し空気を入れる際に生じる現象です。
ホイールに新品タイヤを装着し空気を入れるとタイヤの膨張と同時にタイヤを構成しているカーカスなども同時に膨張する現象です。
この現象を『タイヤが成長する』と言われます。
タイヤが成長した分、タイヤ内部の容積が大きくなるため空気圧が下がります。
タイヤの成長は新品タイヤを装着してから1ヶ月間は起こりやすい現象です。
2. タイヤバルブの破損
タイヤに空気を入れる円筒状の突起をタイヤバルブと言います。
タイヤバルブの破損は小さなゴミが挟まりやすく空気が漏れる原因(タイヤ空気圧の低下の原因)になります。
タイヤバルブの空気漏れの確認はタイヤバルブに石鹸水などをかけて泡立つか否かで判断します。
- 石鹸水が泡立つ・・・・空気漏れ有り
- 石鹸水が泡立たない・・空気漏れ無し
3. タイヤとホイールが正しく密着していない
タイヤとホイールの密着が悪いと空気が漏れて『タイヤ空気圧の低下』に繋がります。
密着性を悪くする原因
- ホイールを縁石(えんせき)にぶつける
- タイヤ組み込み作業が悪い
ホイールを縁石にぶつけるとホイールが変形しタイヤとホイールの密着が悪くなり空気が漏れる場合があります。
4. 季節(夏と冬の寒暖差)
季節の気温差により空気の膨張・収縮に起因して空気圧の変動があります。
特に気をつける場面は夏の気温が高い日に入れた空気は、秋や冬の気温が低い時期になると空気が収縮し空気圧が下がります。
窒素はタイヤの穴を抜けにくい
タイヤに空いた小さいな穴はどんな気体も同じように抜けるのではなく、気体によって抜けやすい気体・抜けにくい気体があります。
- 抜けにくい気体・・・窒素
- 抜けやすい気体・・・空気
窒素は空気に比べてタイヤに空いた小さな穴を抜けにくい気体です。
注意:全く抜けないわけではなく空気に比べて抜けにくいです。
タイヤの空気圧低下をなるべく遅くしたい時は窒素を入れると効果があります。
また、窒素は空気に比べて軽いためハンドル操作が軽くなる効果もあります。
ただし、街中の運転では効果を感じにくいほか、窒素を入れる設備が整っている店舗も限られます。
サーキットを走る方にはハンドル操作にメリットはありますが、街中を走る程度ならあまり空気を入れるほうが良いです。
関連記事 >> 『タイヤに窒素ガスを充填する意味とメリットは?ハンドリング効果と乗り心地についても』
空気を通さないゴムはない?
ゴムには沢山の種類がありますが大きくわけると、
- 天然ゴム
- 合成ゴム
の2種類があります。
天然ゴム
代表的な天然ゴムは輪ゴムです。
天然ゴムの色は飴色(あめいろ)をしており、まさに輪ゴムは天然色をしています。
合成ゴム
天然ゴム以外は『合成ゴム』です。
合成ゴムの色は黒や白、赤など着色されているゴムは合成ゴムです。
タイヤも黒色をしていますので合成ゴムに入ります。
シリコーンゴム以外のゴムは空気を通す
天然ゴムや合成ゴムなど、ほとんどのゴムは空気を通します。
唯一、空気を通さないゴムはシリコーンと呼ばれるゴムです。
シリコーンゴムは人体に影響が少ないことで使われており、唯一空気を通さないゴムです。
まとめ
- タイヤの空気圧が自然に下がる原因はゴムが空気を通すため。
- 新品タイヤでは『タイヤの成長』が原因のこともある。
- ホイールの変形・破損が原因で空気が漏れる。
- タイヤの空気圧が下がる対策には、『窒素』を入れる。
最後までお読み下さり、ありがとうございました。
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